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経営分析マニュアル

「経営分析ニュース」読みこなしマニュアル

企業力総合評価

企業力総合評価とは、営業効率、資本効率、生産効率、資産効率、流動性、成長性、安全性の上位指標が総合評価にまとめあげられたものです。

営業効率

営業効率とは、儲かるかの指標です。主に売上高総利益率、売上高経常利益率、売上高当期利益率、損益分岐点比率などの指標がまとめあげられたものです。

営業の状態が良であれば青信号領域に、否であれば赤信号領域に位置づけられます。

青信号領域にあることが即良いということではなく、どのような勢いで上昇または下落しているかを読み取ることが重要です。

資本効率

資本効率とは、資本の利用度の指標です。主に総資本経常利益率、自己資本経常利益率、自己資本当期利益率、総資本企業収益率などの指標がまとめあげられたものです。

資本活用の状態が良であれば青信号領域に、否であれば赤信号領域に位置づけられます。

戦略志向のパラメーターになる指標であり、戦略を重視する企業は成長性よりも資本効率に比重を移していく必要があるでしょう。

生産効率

生産効率とは、人の利用度の指標です。主に1人当たり売上高、1人当たり売上総利益、1人当たり経常利益、1人当たり総資本などの指標がまとめあげられたものです。

生産効率の状態が良であれば青信号領域に、否であれば赤信号領域に位置づけられます。

戦略なき企業にとっては必勝する必要のある比率であるといえます。

資産効率

資産効率とは、資産の利用度の指標です。主に棚卸資産回転期間、売上債権回転期間、買入債務回転期間、総資本回転期間、有形固定資産回転期間などの指標がまとめあげられたものです。

資産効率の状態が良であれば青信号領域に、否であれば赤信号領域に位置づけられます。

しかし、単純に青=良、赤=否、とはいえず、他の指標の検討が必要なケースが多く見られます。

流動性

流動性とは、短期資金繰りの指標です。主に流動比率、当座比率、現金預金比率、運転資本保有月数などの指標がまとめあげられたものです。

流動性の状態が良であれば青信号領域に、否であれば赤信号領域に位置づけられます。

営業効率の良否、債権債務の回転期間、資金調達の長短などの問題点が見えてきます。

成長性

成長性とは、成長しているかの指標です。主に営業利益増加率、経常利益増加率などの指標がまとめあげられたものです。

成長性の状態が良であれば青信号領域に、否であれば赤信号領域に位置づけられます。

一般的に成長性の指標とされる売上高増加率、従業員増加率、総資本増加率をあえて重視していません。売上高至上主義に陥ると最終的には勝者なき消耗戦となるため、そのような成長性を妄信してはならないからです。

安全性

安全性とは、長期資金繰りの指標です。主に固定比率、固定長期適合率、自己資本比率、固定負債比率などの指標がまとめあげられたものです。

安全性の状態が良であれば青信号領域に、否であれば赤信号領域に位置づけられます。

安全性の指標は、赤信号領域に入ると悪化が加速する傾向があります。青信号領域から赤信号領域への境界線に落ちてきたとき、業績急落への入口であるケースが多く見られます。